最終更新日:2026年10月06日
泥臭いBoom Bapのビートが好きな人にはたまらない、日本語ラップMixです。BUDDHA BRAND、RHYMESTER、韻踏合組合、SOUL SCREAMなど、1990年代から2020年代までの27曲を実際の曲順で紹介します。MCそれぞれの声やフロウはもちろん、客演やRemix、作品同士のつながりを知ると、何度も聴いている曲にも新しい発見があります。
この記事でわかること
- 対象Mixに収録された27曲と正式な曲順
- 各曲のアーティスト、プロデュース、収録作品、レーベル、初出年
- 客演や共同名義、Remix、後年版の違い
- ビート、ラップ、共演関係から見える曲ごとの聴きどころ
- 気になった曲を公式動画またはMix内の対象曲から聴く方法
目次
日本語ラップ Boom Bap Mixの全体像
YouTubeで「日本語ラップ Boom Bap Mix」を見る
このMixには、1990年代のクラシックから2020年代の楽曲まで、全27曲が収録されています。泥臭いBoom Bapを軸に、ソロ、グループ、ポッセカット、Remixまで幅広い曲が並び、年代を越えて日本語ラップの違いを楽しめる内容です。2月に公開したMixのRetake版で、新しい楽曲も追加しています。
同じアーティストでも、曲によって見せ方が変わるのもこのMixの面白さです。「大怪我3000」は元の「大怪我」を再構成した別版で、「一網打尽 (REMIX)」には新たに3MCが参加。終盤では、1997年のSOUL SCREAM「TOu-KYOu」と、後年に作られた「TOu-KYOu 2021」が続きます。曲そのものだけでなく、客演やRemix、時代を越えたつながりまで知ると、また違った聴こえ方がしてきます。
各曲の「この曲を聴く」からは、このMix動画内の該当曲へ移動できます。
1〜6曲目|クラシックと多人数マイクリレーでBoom Bapの輪郭をつかむ

序盤はBUDDHA BRANDとRHYMESTERから始まり、Dragon Ashとラッパ我リヤ、般若・ZORN・SHINGO★西成、梅田サイファーへと人数と組み合わせが広がっていきます。ソロ、共演、多人数のマイクリレーと形を変えながら、それぞれのMCの個性が見えてくる区間です。
1. BUDDHA BRAND「大怪我3000 feat. FUSION CORE」
- アーティスト:BUDDHA BRAND feat. FUSION CORE
- プロデュース:DEV LARGE
- アルバム:病める無限のブッダの世界
- レーベル:76 Records
- リリース年:1999年
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DEV LARGEが大神名義の「大怪我」を素材から組み直し、ラップも録り直して別作品へ作り替えた一曲。元曲のSHAKKAZOMBIEではなくFUSION COREを迎え、同じ題材を別のメンバーと構成で更新している。1999年の12インチを初出とし、再構成そのものがこの曲の面白さになっている。
2. RHYMESTER「B-BOYイズム」
- アーティスト:RHYMESTER
- プロデュース:DJ JIN, Mr. Drunk
- アルバム:リスペクト
- レーベル:NEXT LEVEL RECORDINGS / FILE RECORDS INC.
- リリース年:1998年
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Bボーイとしてどう生きるか。その姿勢そのものをテーマにしたRHYMESTERの一曲で、DJ JINも制作時の主題として語っている。1998年にシングルとして発表され、翌年『リスペクト』へ収録された。タイトルの「イズム」が示す通り、スタイルではなく価値観までラップに落とし込んだ曲だ。
3. Dragon Ash「Deep Impact feat. ラッパ我リヤ」
- アーティスト:Dragon Ash feat. ラッパ我リヤ
- プロデュース:【要確認: 曲別プロデュース】
- アルバム:LILY OF DA VALLEY
- レーベル:Victor Entertainment
- リリース年:2000年
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反復するロック・リフの上で、Dragon Ashとラッパ我リヤが真正面からぶつかる共演曲。公式が「HIP HOP PUNK」のパーティー・チューンと紹介する通り、バンドサウンドと日本語ラップを一つの勢いにまとめている。2000年にシングルとして発表され、後に『LILY OF DA VALLEY』へ収録された。
4. DABO「おはようジパング ~ Falling In Love Again」
- アーティスト:DABO
- プロデュース:The Harbinger Illicit Tsuboi
- アルバム:THE FORCE
- レーベル:Capitol Music / EMI Music Japan
- リリース年:2006年
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Illicit Tsuboiによるシンプルなトラックの上を、DABOのラップが勢いよく駆け抜ける2006年のシングル。余計な音を重ねるより、ラップそのものを前へ押し出す作りが曲の強さにつながっている。アッパーな勢いの中でも、DABOらしい言葉の運びがしっかり残る。
5. 般若 / ZORN / SHINGO★西成「HUNGRY」
- アーティスト:般若 / ZORN / SHINGO★西成
- プロデュース:YAKKLE
- アルバム:MAX
- レーベル:昭和レコード
- リリース年:2016年
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般若、ZORN、SHINGO★西成の3人が、共同主名義で並ぶ一曲。「STAY HUNGRY」を軸に、現状に満足せず上を目指す姿勢を3MCそれぞれの言葉で描いている。2016年にデジタル配信され、2018年に『MAX』へ収録された。三者の個性が同じテーマに集まる構成が印象に残る。
6. 梅田サイファー「BOW WOW」
- アーティスト:梅田サイファー
- プロデュース:Cosaqu
- アルバム:Unfold Collective
- レーベル:SME Records
- リリース年:2024年
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Cosaquのプロデュースに、KennyDoes、KZ、HATCH、peko、teppei、YugaSodaが参加する一曲。複数MCが次々にマイクをつなぎ、それぞれの声やフロウの違いがそのまま曲の勢いにつながっている。梅田サイファーらしい、多人数だからこそ生まれる熱量と一体感がしっかり出た曲だ。
7〜13曲目|マイクをつないで、最後は「証言」へ

ここからは、客演やマイクリレーが一気に増えていきます。YENTOWNの多人数曲から、¥ellow Bucks、MIYACHI、Shurkn Pap、DJ MASTERKEYと3MCの共演へ。田我流、Zeebra、ラッパ我リヤを挟み、最後は7人のMCがマイクをつなぐLAMP EYE「証言」へたどり着きます。ソロ、客演、ポッセカットと形を変えながら、それぞれの声やフロウの違いがはっきり見えてくる区間です。
7. YENTOWN「不幸中の幸い feat. kZm, PETZ, JNKMN, Awich, MonyHorse & U-Lee」
- アーティスト:YENTOWN feat. kZm, PETZ, JNKMN, Awich, MonyHorse & U-Lee
- プロデュース:Chaki Zulu
- シングル:不幸中の幸い
- レーベル:YENTOWN
- リリース年:2024年
- この曲を聴く
「不幸中の幸い」という一つのテーマを、kZm、PETZ、JNKMN、Awich、MonyHorse、U-Leeがそれぞれの言葉でつないでいく一曲。MCが入れ替わるたびに視点や温度が変わり、同じテーマでも受け取り方の違いが浮かび上がる。Chaki Zuluのプロデュースのもと、YENTOWNの個性がひとつの曲に集まったマイクリレーだ。
8. ¥ellow Bucks「Balls Out feat. MIYACHI & Shurkn Pap」
- アーティスト:¥ellow Bucks feat. MIYACHI & Shurkn Pap
- プロデュース:Space Dust Club
- アルバム:Jungle
- レーベル:To The Top Gang
- リリース年:2020年
- この曲を聴く
Space Dust Clubのトラックに、¥ellow Bucks、MIYACHI、Shurkn Papの3人がマイクリレーを展開する共演曲。『Jungle』で見せる¥ellow Bucksの柔軟な語り口に、客演2人の声とフロウが加わることで、曲の表情が次々に切り替わる。骨太さと軽やかさが同居するアルバムの空気も感じられる。
9. DJ MASTERKEY「ONE LIFE WON LIGHT (DAYTONA 2001 MIX) feat. DEV LARGE, SUIKEN & NIPPS」
- アーティスト:DJ MASTERKEY feat. DEV LARGE, SUIKEN & NIPPS
- プロデュース:DJ MASTERKEY
- アルバム:DADDY'S HOUSE VOL.1
- レーベル:THE LIFE ENTERTAINMENT
- リリース年:2001年
- この曲を聴く
DJ MASTERKEYのプロデュースに、DEV LARGE、SUIKEN、NIPPSという3MCが集まる「DAYTONA 2001 MIX」。2001年のシングルでは原曲とこの版が別トラックとして収録され、『DADDY'S HOUSE VOL.1』にも本バージョンが収められている。3人それぞれの声と存在感が交差する、DJ MASTERKEYらしい豪華なマイクリレーだ。
10. 田我流「Saudade feat. 今井留美子」
- アーティスト:田我流 feat. 今井留美子
- プロデュース:Young-G
- アルバム:B級映画のように2
- レーベル:Mary Joy Recordings
- リリース年:2012年
- この曲を聴く
Young-Gによるラテンやサルサを思わせる軽やかなトラックに、田我流のラップと今井留美子のコーラスが重なる一曲。跳ねるようなリズムの上で、田我流の言葉と今井の歌声が自然に行き交い、ラップだけでは出せない柔らかな余韻を残していく。明るさの中に少し切なさも感じる、独特の空気を持った曲だ。
11. Zeebra「Jackin' 4 Beats」
- アーティスト:Zeebra
- プロデュース:Zeebra
- アルバム:The Anthology
- レーベル:UBG Records・Pony Canyon
- リリース年:2008年
- この曲を聴く
日本語ラップのクラシック10曲をサンプリングし、そのトラックを8小節ずつつないで作られた一曲。Microphone Pager「病む街」から始まり、「大怪我」「B-BOYイズム」「人間発電所」「証言」を経て、最後はOZROSAURUS「AREA AREA」へたどり着く。クラシックなビートの上をZeebraが次々に乗り継いでいく、コアな日本語ヒップホップ好きにはたまらないビート・ジャックだ。
12. ラッパ我リヤ「Do the GARIYA thing」
- アーティスト:ラッパ我リヤ
- プロデュース:【要確認: 曲別プロデュース】
- アルバム:ラッパ我リヤ伝説
- レーベル:HAPPYHOUSE・Victor
- リリース年:2000年
- この曲を聴く
Qと山田マンの力強いラップと、細かく積み重ねられた韻が印象に残る一曲。一語一語をはっきりと打ち出すようなフロウで、言葉の響きや押韻そのものが曲の勢いにつながっている。映画『Do the Right Thing』から曲名とジャケットの発想を得た背景も含め、ラッパ我リヤらしい言葉の強さが前面に出た曲だ。
13. LAMP EYE「証言 feat. YOU THE ROCK★, G.K.MARYAN, ZEEBRA, TWIGY & DEV LARGE」
- アーティスト:LAMP EYE feat. YOU THE ROCK★, G.K.MARYAN, ZEEBRA, TWIGY & DEV LARGE
- プロデュース:DJ YAS
- アルバム:証言
- レーベル:えん突つ Recordings
- リリース年:1996年
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90年代の日本語ラップを語るうえで外せない、まさにクラシック中のクラシック。RINO、GAMA、YOU THE ROCK★、G.K.MARYAN、ZEEBRA、TWIGY、DEV LARGEという7人のMCが次々にマイクをつなぎ、声もフロウもまったく違う個性がぶつかり合う。DJ YASによる緊張感のあるトラックとマイクリレーが一体になった、コアなヒップホップファンにとって金字塔ともいえる一曲だ。
14〜20曲目|Remixと押韻、グループとソロの個性が交差する

ここからは、RINO LATINA IIのソロ、BUDDHA BRAND、韻踏合組合の3曲と、さらに濃い日本語ラップが続いていきます。Remixで客演が加わる曲もあれば、4MCの押韻を真正面から聴かせる曲もあり、同じグループでも見せ方はさまざま。後半にはSHAKKAZOMBIEと漢 a.k.a. GAMIも登場し、ソロとグループ、それぞれの個性がよりはっきり見えてくる区間です。
14. RINO LATINA II「R.L.II」
- アーティスト:RINO LATINA II
- プロデュース:DJ YAS
- アルバム:Carnival of Rino
- レーベル:MONOHON
- リリース年:2001年
- この曲を聴く
LAMP EYEのRINOがRINO LATINA II名義で発表したソロ1stシングルで、プロデュースはDJ YAS。「証言」の直後に置かれることで、同じMCと制作者の組み合わせを、大人数のポッセカットからソロへ切り替えて見られる。RINO一人のラップへ焦点が絞られることで、グループ曲とは違う輪郭が出る。
15. BUDDHA BRAND「HI-JACK (のっとり)」
- アーティスト:BUDDHA BRAND
- プロデュース:DEV LARGE
- アルバム:病める無限のブッダの世界~BEST OF THE BEST(金字塔)~
- レーベル:76 Records
- リリース年:1999年
- この曲を聴く
DEV LARGEが制作した1999年の12インチ曲で、翌年『病める無限のブッダの世界~BEST OF THE BEST(金字塔)~』へ収録された。1曲目の「大怪我3000」がFUSION COREを迎えた再構成版なのに対し、「HI-JACK (のっとり)」はBUDDHA BRAND名義のシングル。同じグループでも、客演を加えた曲と単独名義の曲で作品の見え方が変わる。
16. 韻踏合組合「一網打尽 (REMIX) feat. NORIKIYO, SHINGO★西成 & 漢」
- アーティスト:韻踏合組合 feat. NORIKIYO, SHINGO★西成 & 漢
- プロデュース:NAO THE LAIZA
- シングル:一網打尽 REMIX
- レーベル:IFK Records
- リリース年:2014年
- この曲を聴く
韻踏合組合のオリジナルに、NORIKIYO、SHINGO★西成、漢という強烈な3MCを加えたRemix。NAO THE LAIZAのトラックの上で、韻踏合組合のメンバーと客演陣が次々にマイクをつなぎ、それぞれの声やフロウがぶつかり合う。人数が増えただけではなく、MCごとの個性が重なることで、原曲とはまた違う迫力を生んでいる。
17. 韻踏合組合「RHYME OR DIE」
- アーティスト:韻踏合組合
- プロデュース:DJ PANASONIC
- アルバム:REAL GOLD
- レーベル:IFK Records
- リリース年:2016年
- この曲を聴く
DJ PANASONICのブレイクビーツの上で、韻踏合組合の4MCがひたすら韻を重ねていく一曲。SATUSSYが「韻に注目してほしい」と語る通り、声やフロウの違い以上に、言葉の響きとライミングそのものが主役になっている。「一網打尽 (REMIX)」のような客演の派手さとは違い、4人だけで押し切る韻踏合組合らしさが濃く出た曲だ。
18. 韻踏合組合「REAL GOLD (NEVA GETS OLD)」
- アーティスト:韻踏合組合
- プロデュース:NAO THE LAIZA
- アルバム:REAL GOLD
- レーベル:IFK Records
- リリース年:2016年
- この曲を聴く
「REAL GOLD」と「NEVA GETS OLD」という二つの案を組み合わせて生まれたタイトルが、そのままアルバム全体のテーマにつながる一曲。90年代を思わせる空気の中で、4MCそれぞれの語彙やライミングが前に出ている。「一網打尽 (REMIX)」「RHYME OR DIE」と3曲続いた韻踏合組合の流れを締めくくる曲として、最後まで彼ららしい韻と言葉の強さをしっかり残している。
19. SHAKKAZOMBIE「WONDER WORKER」
- アーティスト:SHAKKAZOMBIE
- プロデュース:【要確認: 曲別プロデュース】
- アルバム:JOURNEY OF FORESIGHT
- レーベル:cutting edge
- リリース年:1999年
- この曲を聴く
1999年の『JOURNEY OF FORESIGHT』に収録された、SHAKKAZOMBIEの2MCによる一曲。BIG-OとHide Bowieという個性の違う2人のラップが並ぶことで、グループならではの掛け合いが前に出る。Mixの後半には1997年作「虹」も登場するので、2曲を通してSHAKKAZOMBIEの異なる時期をたどれるのも面白い。
20. 漢 a.k.a. GAMI「紫煙 feat. MAKI the MAGIC」
- アーティスト:漢 a.k.a. GAMI feat. MAKI the MAGIC
- プロデュース:MAKI the MAGIC
- アルバム:導 ~みちしるべ~
- レーベル:Libra Record
- リリース年:2005年
- この曲を聴く
フルートを軸にしたループの上で、漢 a.k.a. GAMIとMAKI the MAGICがマイクを渡し合う一曲。MAKI the MAGICは客演だけでなくプロデュースも担当しており、声とトラックの両方で曲の空気を作っている。煙たい雰囲気の中に二人のラップが重なり、2000年代半ばの日本語ラップらしい渋さが濃く残る曲だ。
21〜27曲目|90年代へ戻り、25年後の「東京」へつなぐ

終盤は、1997年のMUROから2011年のANARCHYへ進み、そこから再びSHAKKAZOMBIEやT.A.K. THE RHHHYMEの90年代作へ戻っていきます。同じ名前が別の役割で登場したり、後年作から初期作へ遡ったりと、時間を行き来するような流れが続きます。そして最後は、SOUL SCREAM「TOu-KYOu」と、その25年後に作られた「TOu-KYOu 2021」へ。同じ“東京”を別の時代から描いた2曲が、終盤を印象的に締めます。
21. MURO「DAI SAN DANRAKU 97 PAGE」
- アーティスト:MURO
- プロデュース:Ben The Ace
- アルバム:DAI SAN DANRAKU 97 PAGE
- レーベル:Spellbound Records
- リリース年:1997年
- この曲を聴く
Ben The Aceのプロデュースに、MURO自身のラップが乗る1997年のタイトル曲。シンプルで骨太なトラックの上で、MUROの低く落ち着いた声とフロウがじっくりと存在感を残していく。派手に押し切るというより、言葉とビートの渋さで聴かせる、90年代らしい空気が濃く残る一曲だ。
22. ANARCHY「Playing In The Ghetto」
- アーティスト:ANARCHY
- プロデュース:MURO
- アルバム:Diggin' Anarchy
- レーベル:R-RATED RECORDS
- リリース年:2011年
- この曲を聴く
MUROによる骨太なトラックの上を、ANARCHYの低く力強いラップが進んでいく一曲。ストリートの空気をそのまま閉じ込めたような無骨さがあり、派手に飾るよりも、声と言葉の存在感で押していく。『Diggin' Anarchy』らしい重さと渋さがしっかり出た曲だ。
23. SHAKKAZOMBIE「虹」
- アーティスト:SHAKKAZOMBIE
- プロデュース:【要確認: 曲別プロデュース】
- アルバム:HERO THE S.Z.
- レーベル:cutting edge
- リリース年:1997年
- この曲を聴く
1997年の1stアルバム『HERO THE S.Z.』に収録された一曲。BIG-OとHide Bowie、2MCそれぞれの個性がぶつかりながらも、SHAKKAZOMBIEらしい独特の空気にまとまっている。初期の彼らが持っていた荒さと感覚的な言葉の強さが、そのまま残っている曲だ。
24. T.A.K. THE RHHHYME「Another Side (Remix) feat. DJ OASIS, Q & K DUB SHINE」
- アーティスト:T.A.K. THE RHHHYME feat. DJ OASIS, Q & K DUB SHINE
- プロデュース:【要確認: Remixの曲別プロデュース】
- アルバム:ANOTHER SIDE
- レーベル:P-VINE RECORDS
- リリース年:1999年
- この曲を聴く
T.A.K. THE RHHHYME、DJ OASIS、Q、K DUB SHINEの4人が参加し、覚醒剤を題材にストリートの現実を厳しく描いた一曲。重いテーマを、複数MCそれぞれの言葉でつないでいくことで、曲全体に張りつめた空気が生まれている。派手さよりも、言葉の重さと緊張感で聴かせるRemixだ。
25. SOUL SCREAM「TOu-KYOu」
- アーティスト:SOUL SCREAM
- プロデュース:Mr.Beats a.k.a. DJ CELORY
- シングル:TOu-KYOu
- レーベル:FUTURE SHOCK
- リリース年:1997年
- この曲を聴く
Mr.Beats a.k.a. DJ CELORYによるメロウなトラックの上で、SOUL SCREAMが東京で生きる日常や感情を言葉にしていく一曲。生活に近い題材を、肩の力を抜いたラップと落ち着いたビートでじっくり聴かせる。派手さではなく、街の空気や人の暮らしをそのまま切り取ったような余韻が残る曲だ。
26. SOUL SCREAM「TOu-KYOu 2021 feat. RHYMESTER, Zeebra, K Dub Shine & DJ Oasis」
- アーティスト:SOUL SCREAM feat. RHYMESTER, Zeebra, K Dub Shine & DJ Oasis
- プロデュース:Mr.Beats a.k.a. DJ CELORY
- シングル:TOu-KYOu 2021
- レーベル:SOUL SCREAM
- リリース年:2022年
- この曲を聴く
1997年の「TOu-KYOu」を、RHYMESTER、Zeebra、K Dub Shine、DJ Oasisとともに25年後の視点で描き直した一曲。Mr.Beats a.k.a. DJ CELORYのプロデュースを軸に、KMのアレンジとミックス、DJ JIN、DJ Oasis、DJ CELORYのスクラッチが加わり、元曲より大きな編成へ広がっている。同じ“東京”を、時代も参加者も変えてもう一度描いたところに、この曲ならではの面白さがある。
27. KICK THE CAN CREW「千%」
- アーティスト:KICK THE CAN CREW
- プロデュース:【要確認: 曲別プロデュース】
- アルバム:KICK!
- レーベル:Speedstar
- リリース年:2017年
- この曲を聴く
KREVAがサンプルから曲の方向性を作り、同じBPMで新たな曲を制作したうえで、さらにそれをサンプリングしてトラックを組み上げた一曲。サビもKREVA、LITTLE、MCUの3人で言葉を出し合って作られている。再始動後のKICK THE CAN CREWらしい、3人で曲を作る楽しさとアイデアがそのまま形になったような一曲だ。
よくある質問
Q. このMixで90年代の日本語ラップを知るなら、どの曲から聴くのがおすすめですか?
まず聴いてほしいのは、LAMP EYE「証言」、RHYMESTER「B-BOYイズム」、BUDDHA BRANDの楽曲、SOUL SCREAM「TOu-KYOu」あたりです。どれも90年代の日本語ラップを知るうえで重要な作品で、MCの声、韻、マイクリレー、サンプリングなど、当時のヒップホップの面白さが詰まっています。特に「証言」は7人のMCがマイクをつなぐ、90年代を象徴するポッセカットのひとつです。
Q. LAMP EYE「証言」はなぜ日本語ラップのクラシックとして語られるのですか?
RINO、GAMA、YOU THE ROCK★、G.K.MARYAN、ZEEBRA、TWIGY、DEV LARGEという7人のMCが参加し、それぞれ異なる声、フロウ、韻を次々につないでいく曲だからです。DJ YASのトラックの上で、MCが替わるたびに個性がぶつかりながらも、一曲として強い緊張感を保っています。90年代の日本語ラップを語るうえで外せない、クラシック中のクラシックです。
Q. Zeebra「Jackin' 4 Beats」は何が特別な曲ですか?
日本語ラップのクラシック10曲をサンプリングし、そのトラックを8小節ずつつないで作られたビート・ジャックです。Microphone Pager「病む街」、「大怪我」「B-BOYイズム」「人間発電所」「証言」など、日本語ヒップホップ好きなら反応する曲が次々に登場します。Zeebraがそれらのビートを乗り継ぐことで、一曲の中で日本語ラップの歴史をたどれるような構成になっています。
Q. このMixは90年代の曲だけで構成されていますか?
いいえ。1990年代から2020年代まで、幅広い時代の曲が入っています。1996年のLAMP EYE「証言」や1997年のMURO、SOUL SCREAMの作品がある一方で、YENTOWN「不幸中の幸い」や梅田サイファー「BOW WOW」は2024年の作品です。昔の曲だけを懐かしむMixではなく、新旧の日本語ラップを同じ流れの中で楽しめるのが特徴です。
Q. SOUL SCREAM「TOu-KYOu」と「TOu-KYOu 2021」はどう違いますか?
「TOu-KYOu」はSOUL SCREAMが1997年に発表した曲で、「TOu-KYOu 2021」は約25年後に同じ“東京”という題材をもう一度描いた作品です。後者にはRHYMESTER、Zeebra、K Dub Shine、DJ Oasisが参加し、時代もメンバーも変わっています。2曲を続けて聴くと、同じ街を別の時代から描く面白さと、日本語ラップの時間の流れが見えてきます。
まとめ
このBoom Bap Mixには、1990年代の日本語ラップから2020年代の楽曲まで、27曲それぞれの声、韻、共演の形が詰まっている。「大怪我3000」の再構成、「一網打尽 (REMIX)」のマイクリレー、「TOu-KYOu」と「TOu-KYOu 2021」の25年をまたぐ更新。年代が違っても、ビートと言葉を軸に曲同士がつながっていく。まずは一本のMixとして楽しみ、気になったMCや曲が見つかったら、その先の作品まで掘ってみてほしい。
YouTubeで「日本語ラップ Boom Bap Mix」を見る
参考サイト
- Native Instruments/Boom Bap解説:キックとスネアを軸にしたリズムの特徴
- Hip Hop Flava/BUDDHA BRAND全曲解説:「大怪我3000」の再構成と録り直し
- FILE RECORDS/「B-BOYイズム」商品情報:初出年とレーベル
- Sony Music/DJ JIN制作回想:「B-BOYイズム」の主題
- Dragon Ash公式/「Deep Impact」紹介:共演と曲の特徴
- J Hip Hop Net/「おはようジパング」紹介:プロデュースと曲評
- SPICE/「HUNGRY」配信情報:3MCの共同名義と初出
- Manhattan Records/『MAX』商品紹介:「HUNGRY」の主題と3MCの構成
- Sony Music/梅田サイファー告知:「BOW WOW」原曲とRemixの違い
- Red Bull/kZmインタビュー:「不幸中の幸い」のテーマと制作過程
- ABEMA TIMES/『Jungle』紹介:「Balls Out」の客演・制作情報
- TuneCore Japan/『DADDY'S HOUSE VOL.1』:「ONE LIFE WON LIGHT (DAYTONA 2001 MIX)」の収録情報
- 音楽ナタリー/田我流ライブレポート:「Saudade」の導入と共演
- BARKS/Zeebraコメント:「Jackin' 4 Beats」の構成
- Victor Entertainment/『ラッパ我リヤ伝説』:収録作品情報
- Geki-Rock/ラッパ我リヤインタビュー:「Do the GARIYA thing」の題名とジャケットの発想
- 横浜国立大学リポジトリ/日本語ラップの押韻分析:「Do the GARIYA thing」の発音と韻の構成
- LAMP EYE公式/「証言」:メンバーと客演の正式情報
- R-P-M/DJ YASインタビュー:「証言」の録音と構成
- RINO LATINA II公式/ディスコグラフィー:「R.L.II」の作品情報
- 音楽ナタリー/BUDDHA BRAND作品解説:「HI-JACK (のっとり)」の収録経緯
- Mikiki/韻踏合組合特集:「一網打尽 (REMIX)」の客演と曲評
- OTOTOY/『REAL GOLD』:「RHYME OR DIE」の作品情報
- Mikiki/『REAL GOLD』紹介:90年代の色と4MCの語彙・ライミング
- miyearnZZ Labo/SATUSSY発言:「REAL GOLD (NEVA GETS OLD)」のタイトル経緯
- HMV/『JOURNEY OF FORESIGHT』:「WONDER WORKER」の収録情報
- Mastered/「紫煙」再発紹介:トラックとマイクリレー
- Ben The Ace Bandcamp/「DAI SAN DANRAKU 97 PAGE」:初出日と制作
- PRKS9/SHAKKAZOMBIE全作品解説:『HERO THE S.Z.』と「虹」の作品位置
- OTOTOY/『ANOTHER SIDE』:原曲とRemixのトラック区分
- HEADS/DJ CELORYインタビュー:「TOu-KYOu」の制作回想
- CDJournal/SOUL SCREAM『TOu-KYOu』作品評:言葉とメロウなトラック
- Spincoaster/「TOu-KYOu 2021」:リメイクの参加者と制作役割
- Real Sound/KREVAインタビュー:「千%」のトラック制作
- Victor Entertainment/KICK THE CAN CREWインタビュー:「千%」のサビ制作
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